データ解析 | 年次レポート | JIPAD | 日本ICU患者データベース | 日本集中治療医学会の診療レジストリ

最新のレポート(2019年度版)

JIPAD 2019年度 全体版年次レポート

はじめに

 JIPADワーキンググループの前身である日本集中治療医学会データベース作成準備委員会は2011年に発足しました。すなわち本年は10周年となります。準備におおよそ4年をかけ、パイロットスタディを経て2017年3月に初めての年次レポートであるJIPAD年次レポート2015が上梓されました。この時の参加施設はわずか12施設でした。今回、第5回目の年次レポートであるJIPAD年次レポート2019(57施設参加)が完成しましたので、皆様にお届けいたします。今回の年次レポートは2019年4月から2020年3月末までにICUに入室された患者さんを対象にし、2020年9月末まで追跡調査した総まとめです。これまで地道にデータを入力してくださった多くの施設、そして何の報酬もないのに多くの時間を割いてデータ解析や年次レポート作成を行ってくれたJIPADワーキンググループの皆様の多大なる御協力なくしてJIPADはここまで成長することはなかったと存じます。この場を借りて御協力いただいた皆様に心より感謝申し上げたいと存じます。次の年次レポートの参加施設は70施設を越えることが予想され益々の発展が期待されます。今後は参加がより容易になるようにいろいろと工夫をかさねてまいります。親委員会であるICU機能評価委員会によるICUのQuality Indicatorsの作成も順調に進められており、JIPADのデータの重要性は益々増してきております。昨年もお伝えした日本版のRisk of Death(Japanese Risk of Death JROD)はついに完成し、さきごろ研究論文として受領され、近々皆様にご披露できる予定です。待望のお披露目ができる日がようやくやってまいりました。参加各施設からのデータ利用申請についてはこれまで20件の申請があり、そのうち14件についてはデータの提供を行いました。続々と論文化されることが期待されます。現時点で学会発表は4件、英文論文2件と報告を受けております。

 2018年から開催を援助しておりましたDatathon Japanですが2020年度は残念ながら前年に引き続き開催を断念いたしました。この間2020年12月にシンガポール大学で開催されたオンラインのDatathonには日本から2チームが参加してくださいました。コロナ禍が過ぎ去りましたらまた皆様のご参加をお待ちします。

 そして2021年1月には遠隔ICUなど集中治療分野におけるICTを推進することを目的にNPO法人日本集中治療コラボレーションネットワーク(略称ICON)が東京都にて認可され活動を開始することになりました。ICONは日本集中治療医学会と協力し、遠隔ICUに必要なデータの標準化、遠隔医療に関するセミナー等を行う予定であり、このJIPAD事業にも援助の手を差し伸べる予定です。すでに多くの施設が参加しているJIPADは今後は委員会活動だけでは維持することは難しいと判断しますので、ICONの協力は必須と考えております。どうか皆様も日本集中治療医学会、ICU機能評価委員会・JIPADワーキンググループだけではなくICONにもご支援賜りますようお願い申し上げます。

2021年2月
日本集中治療医学会 ICU機能評価委員会・JIPADワーキンググループリーダー 橋本 悟

データ登録施設数と登録症例数の推移

  • 登録症例数の推移は、登録された症例数を月毎に追跡開始した2015年8月より作成した。
  • 2020年12月31日現在、221施設が参加を表明しており、そのうち、70病院、79施設がデータ登録を開始している(付録②)。
  • データ登録施設は2016年を境に増加傾向となっており、今後も同様の増加を見込んでいる。
  • 登録症例数は、2019年5月に100,000例に、2020年5月に150,000例に到達した。

2019年度データ解析施設基本情報

総ICU数, n 57
病院のタイプ, n (%)
公的病院 10 (18)
公立大学 4 (7)
公立病院 9 (16)
国立大学 14 (25)
国立病院 2 (4)
私立大学 9 (16)
私立病院 9 (16)
ICUベッド数, median [IQR] 10 [8, 14]
ICU年間症例数, median [IQR] 778 [554, 1073]
小児の年間症例数, median [IQR] 18 [2, 70]
ICU専従医数, median [IQR] 3 [2, 4]
集中治療医学会認定専門医数, median [IQR] 4 [2, 6]
ICU専従看護師数, median [IQR] 34 [25, 44]
集中ケア認定看護師のいる施設, n (%) 39 (68)
救急看護認定看護師のいる施設, n (%) 10 (18)
急性重症患者看護専門看護師のいる施設, n (%) 13 (23)
ICU専任臨床工学技士のいる施設, n (%) 40 (70)
ICU専任薬剤師のいる施設, n (%) 44 (79)
公的病院:赤十字病院・労災病院・済生会・社会保険病院・厚生年金病院など

2019年度データ解析

  • 解析対象施設:2019年4月〜2020年3月まで継続的にデータ収集を行なった50病院57施設。
  • 解析対象症例:同期間に解析対象施設に入室し、2020年11月9日14時の時点でJIPADに登録された46,805症例。期間中にICUに入室したが、この時点で退院していない症例、および何らかの理由で登録されなかった症例は対象に含まれない。
  • 解析対象施設の登録症例数平均値は、821例で、中央値は、693例であった。

施設名 病院のタイプ ICU病床数
弘前大学医学部附属病院 集中治療部 国立大学 16
仙台厚生病院 集中治療センター CCU・ICU 私立病院 18
山形大学 医学部附属病院高度集中治療センター 国立大学 6
獨協医科大学病院 集中治療室 私立大学 12
群馬大学医学部附属病院 集中治療部 国立大学 17
諏訪赤十字病院 救命救急センター 公的病院 8
埼玉医科大学国際医療センター 集中治療科 私立大学 14
自治医科大学附属さいたま医療センター 集中治療部 私立大学 30
さいたま赤十字病院 高度救命救急センター・ICU 公的病院 8
東京慈恵会医大附属柏病院 集中治療部門(ICU,CCU) 私立大学 14
東京慈恵会医科大学附属葛飾医療センター 集中治療部 私立大学 12
順天堂大学医学部附属順天堂医院 集中治療室 私立大学 16
東京医科歯科大学医学部附属病院 集中治療部 国立大学 12
東京慈恵会医科大学附属病院小児科 小児集中治療室(PICU) 私立大学 6
東京ベイ浦安市川医療センター ICU・CCU 私立病院 18
東京慈恵会医科大学附属病院 集中治療部 私立大学 20
新百合ヶ丘総合病院 救急科 私立病院 10
岐阜大学医学部附属病院 高次救命治療センター集中治療部門 国立大学 6
横浜市立みなと赤十字病院 ICU 公的病院 10
鳥取大学医学部付属病院 高次集中治療部:第一ICU 国立大学 6
横須賀市立うわまち病院 心臓脳血管センター 特定集中治療室 公立病院 8
春日井市民病院 集中治療部 公立病院 6
名古屋大学医学部附属病院 外科系集中治療部 国立大学 22
名古屋第二赤十字病院 麻酔・集中治療部 公的病院 22
藤田医科大学病院 ICU 私立大学 18
京都府立医科大学附属病院 ICU 公立大学 6
京都府立医科大学付属病院 PICU 公立大学 6
静岡県立こども病院 小児集中治療センター 公立病院 10
静岡県立総合病院 集中治療センター 公立病院 14
滋賀医科大学医学部附属病院 救急・集中治療部 国立大学 12
京都医療センター 集中治療室 公的病院 6
大阪大学医学部附属病院 集中治療部 国立大学 29
浜松医科大学医学部附属病院 集中治療部 国立大学 12
掛川市・袋井市病院企業団立 中東遠総合医療センター ICU・CCUセンター 公立病院 10
国立病院機構大阪医療センター 集中治療部 国立病院 10
兵庫県立こども病院 PICU 公立病院 14
神戸市立医療センター中央市民病院 EICU 公的病院 14
神戸市立医療センター中央市民病院 GICU 公的病院 8
倉敷中央病院 集中医療センター 私立病院 10
倉敷中央病院 EICU 私立病院 8
堺市立総合医療センター 集中治療科 公的病院 8
福山市民病院 中央手術部集中治療室 公立病院 12
福山市民病院 救命救急センター 公立病院 6
奈良県立医科大学 集中治療部 公立大学 14
奈良県立医科大学 高度救命救急センター 公立大学 10
広島大学病院 集中治療部 国立大学 6
JA広島総合病院 救急・集中治療科 公的病院 8
高松赤十字病院 ICU 公的病院 4
香川大学医学部附属病院 集中治療部 国立大学 6
徳島大学病院 救急・集中治療部 国立大学 11
飯塚病院 集中治療部 私立病院 13
社会医療法人雪の聖母会聖マリア病院 E-ICU・CCU 私立病院 12
社会医療法人雪の聖母会聖マリア病院 ICU 私立病院 16
大分大学附属病院 集中治療部 国立大学 8
国立病院機構熊本医療センター 集中治療室 国立病院 6
沖縄県立中部病院 集中治療部 公立病院 12
中部徳洲会病院 集中治療部 私立病院 10

患者背景①:基本情報

  • 我が国のICUは、他国と比較してベッド数が少ない割に軽症例が多い可能性が指摘されており1、実際アメリカに比べて予定入室症例が多い事が示されている (49.4% vs. 33.3%)2。これら予定入室の軽症例を除いた患者群を抽出する目的で以下のような分類を用いて層別化し情報を提示する事とした。
  • 分類方法
    • 小児:16歳未満
    • モニタリング:予定もしくは手技で入室し24時間以内に生存退室した成人
    • 成人重症:それ以外
  • 対象となった症例数の合計は46,805例、そのうち小児は2,817例で6.0%を占めた。
  • 慢性疾患の定義は付録③を参照のこと。
全症例 成人重症 モニタリング 小児
症例数, n 46805 28113 15875 2817
年齢, median [IQR], years 70 [56, 78] 71 [60, 79] 70 [59, 77] 2 [0, 8]
男性, n (%) 28500 (60.9) 17678 (62.9) 9299 (58.6) 1523 (54.1)
身長, median [IQR], cm 160 [152, 167] 161 [154, 168] 161 [154, 168] 86 [66, 121]
体重, median [IQR], kg 57 [48, 67] 58 [49, 67] 59 [50, 67] 12 [7, 22]
BMI, median [IQR], kg/m2 23 [20, 25] 22 [20, 25] 23 [20, 25]
BMIカテゴリー, n (%)
低体重 5803 (13.3) 4052 (14.6) 1751 (11.0)
普通体重 26400 (60.5) 16544 (59.6) 9856 (62.2)
過体重 9050 (20.7) 5644 (20.3) 3406 (21.5)
肥満 2206 (5.1) 1436 (5.2) 770 (4.9)
病的肥満 179 (0.4) 104 (0.4) 75 (0.5)
緊急コール†, n (%) 1168 (2.5) 1112 (4.0) 0 (0.0) 56 (2.0)
入院-入室, median [IQR], days 2 [0, 5] 1 [0, 5] 2 [1, 5] 1 [0, 5]
再入室, n (%) 2354 (5.0) 1648 (5.9) 408 (2.6) 298 (10.6)
心停止蘇生後, n (%) 1357 (2.9) 1301 (4.6) 2 (0.0) 54 (1.9)
免疫抑制, n (%) 2667 (5.8) 1724 (6.1) 882 (5.6) 61 (3.7)
維持透析, n (%) 2289 (5.0) 1817 (6.5) 463 (2.9) 9 (0.5)
癌転移, n (%) 1709 (3.7) 860 (3.1) 834 (5.3) 15 (0.9)
呼吸不全, n (%) 628 (1.4) 419 (1.5) 93 (0.6) 116 (7.0)
肝硬変, n (%) 515 (1.1) 405 (1.4) 101 (0.6) 9 (0.5)
心不全, n (%) 795 (1.7) 618 (2.2) 130 (0.8) 47 (2.9)
AL/MM, n (%) 248 (0.5) 216 (0.8) 26 (0.2) 6 (0.4)
リンパ腫, n (%) 246 (0.5) 189 (0.7) 55 (0.3) 2 (0.1)
肝不全, n (%) 243 (0.5) 198 (0.7) 28 (0.2) 17 (1.0)
AIDS, n (%) 29 (0.1) 19 (0.1) 9 (0.1) 1 (0.1)
†緊急コールは、コードブルー、RRT/METを含み、全館放送やPHS による連絡など、各施設で運用されている緊急コールシステムが活用されて患者がICU に入室した場合に選択されている。現時点では本学会公式の定義3に依拠していない。また、データクリーニングの際、入力データ同士で矛盾が生じる場合は、適宜データ項目を修正した。
 
BMIカテゴリー - 低体重: BMI < 18.5, 普通体重: 18.5 ≤ BMI < 25, 過体重: 25 ≤ BMI < 30, 肥満: 30 ≤ BMI < 40, 病的肥満: 40 ≤ BMI; BMI (kg/m2), RRT: rapid response team, MET: medical emergency team, 入院-入室:入院からICU入室までの期間, AL/MM: 白血病/多発性骨髄腫, AIDS: acquired immune deficiency syndrome.

参照文献:

  1. 内野 滋彦. 日集中医誌. 2010;17:141-144.
  2. Sirio CA, Tajimi K, Taenaka N, et al. Chest. 2002;121:539-48.
  3. 日本集中治療医学会. 日集中医誌. 2017;24:355-60.

患者背景②:入室区分、形式、経路

  • 全体の7割弱が手術室から入室していた。
  • 6割弱は予定手術の症例であった。
  • ただし成人重症例では手術室以外からの入室が5割近くを占め、緊急入室が三分の二を占めた。
  • ICUでの手技はCVC挿入や心房細動に対するカルディオバージョンなどを示す。
全症例 成人重症 モニタリング 小児
症例数, n 46805 28113 15875 2817
入室区分, n (%)
予定手術 26698 (57.0) 9504 (33.8) 15625 (98.4) 1569 (55.7)
緊急手術 6167 (13.2) 5948 (21.2) 0 (0.0) 219 (7.8)
非手術 13940 (29.8) 12661 (45.0) 250 (1.6) 1029 (36.5)
入室形式, n (%)
予定 26458 (56.5) 9137 (32.5) 15731 (99.1) 1590 (56.4)
緊急 20108 (43.0) 18958 (67.4) 0 (0.0) 1150 (40.8)
ICUでの手技 238 (0.5) 17 (0.1) 144 (0.9) 77 (2.7)
入室経路, n (%)
手術室 31491 (67.3) 14111 (50.2) 15634 (98.5) 1746 (62.0)
救急外来 9104 (19.5) 8759 (31.2) 8 (0.1) 337 (12.0)
病棟 4618 (9.9) 3974 (14.1) 215 (1.4) 429 (15.2)
他のICU 156 (0.3) 123 (0.4) 4 (0.0) 29 (1.0)
CCU 27 (0.1) 27 (0.1) 0 (0.0) 0 (0.0)
HCU 630 (1.3) 616 (2.2) 10 (0.1) 4 (0.1)
PICU 1 (0.0) 1 (0.0) 0 (0.0) 0 (0.0)
NICU 6 (0.0) 0 (0.0) 0 (0.0) 6 (0.2)
転院直入 772 (1.6) 502 (1.8) 4 (0.0) 266 (9.4)
CCU: coronary care unit, HCU: high care unit, PICU: pediatric intensive care unit, NICU: neonatal intensive care unit.
データクリーニングの際、入力データ同士で矛盾が生じる場合は、適宜データ項目を修正した。

患者背景③:疾患群、重症度スコア

成人

  • 疾患群は主病名コードを使用した。感染症病名は、主病名コードが感染症であるもの、あるいは、副病名コードに敗血症が含まれるもの(詳細は、付録⑥参照) とした。
  • JIPADは再入室例を含んでおり、標準化死亡比(Standardized Mortality Ratio; SMR)などの算出はここでは行なっていない。詳細は、重症度スコアの評価の項を参照のこと。
  • JIPAD3.0よりSOFAスコアを算出しているが、2019年度はまだJIPAD2.0と3.0が混在している。JIPAD2.0で、SOFAスコア算出のための項目の値が欠損している場合は、正常値が代入されるため、実際よりスコアが低くなる場合がある。
成人全例 成人重症 モニタリング
症例数, n 43988 28113 15875
疾患群, n (%)
心血管 15090 (34.3) 11699 (41.6) 3391 (21.4)
神経系 6391 (14.5) 3508 (12.5) 2883 (18.2)
呼吸器 5951 (13.5) 3207 (11.4) 2744 (17.3)
消化管 9073 (20.6) 4781 (17.0) 4292 (27.0)
筋骨皮膚 1550 (3.5) 798 (2.8) 752 (4.7)
泌尿生殖器 1667 (3.8) 624 (2.2) 1043 (6.6)
外傷 1182 (2.7) 1147 (4.1) 35 (0.2)
敗血症 797 (1.8) 796 (2.8) 1 (0.0)
代謝性 1149 (2.6) 964 (3.4) 185 (1.2)
血液 168 (0.4) 156 (0.6) 12 (0.1)
産婦人科 817 (1.9) 295 (1.0) 522 (3.3)
その他 153 (0.3) 138 (0.5) 15 (0.1)
感染症病名, n (%) 4400 (10.0) 4194 (14.9) 206 (1.3)
APACHE III
スコア, median [IQR] 53 [40, 70] 61 [47, 81] 42 [33, 52]
予測死亡率, median [IQR], % 7.0 [2.8, 20.4] 12.2 [4.6, 34.3] 3.3 [1.7, 6.7]
APACHE II
スコア, median [IQR] 14 [11, 19] 16 [12, 22] 11 [9, 14]
予測死亡率, median [IQR], % 11.8 [6.3, 25.7] 18.5 [9.1, 38.2] 7.2 [4.5, 11.7]
SAPS II
スコア, median [IQR] 28 [20, 39] 34 [26, 47] 20 [14, 25]
予測死亡率, median [IQR], % 8.8 [3.7, 23.0] 15.3 [7.2, 39.2] 3.7 [1.7, 6.5]
SOFA
スコア, median [IQR] 4 [2, 7] 6 [3, 8] 2 [1, 4]

小児

  • 2018年度より、成人とは別の小児用の主病名コードを用いてるため、分類が前年度と異なる。詳細は、辞書を参照のこと。
  • Paediatric Index of Mortality 2および3(PIM2, PIM3)は、他の成人の重症度スコアとは異なり、集中治療室における小児症例の死亡率(%)を直接予測している。
  • PIM3およびpSOFAは、2018年度のJIPAD3.0から算出可能となった。SOFA同様、2019年度でもまだJIPAD2.0が混在しているため、実際よりスコアが低くなる場合がある。
症例数, n 2817
疾患群, n (%)
非手術 1025 (36.4)
外因系 80 (2.8)
心血管 123 (4.4)
神経 209 (7.4)
呼吸器 339 (12.0)
腎臓 33 (1.2)
消化器 59 (2.1)
その他 182 (6.5)
手術 1792 (63.6)
脳神経外科 390 (13.8)
呼吸器外科 146 (5.2)
耳鼻咽喉科 158 (5.6)
腹部外科 316 (11.2)
形成外科 87 (3.1)
整形外科 150 (5.3)
心臓外科 458 (16.3)
その他 87 (3.1)
PIM2
予測死亡率, median [IQR], % 0.9 [0.3, 2.3]
予測死亡率, mean (SD), % 3.6 (10.3)
PIM3
予測死亡率, median [IQR], % 0.8 [0.3, 2.0]
予測死亡率, mean (SD), % 3.2 (9.8)
pSOFA
スコア, median [IQR] 3 [1, 5]

頻度の高い疾患トップ10

  • 成人全症例の上位10疾患は、9位の心筋梗塞をのぞき、すべて手術後であった。
  • 成人重症例では、消化器腫瘍以外では心血管系が上位を占めた。
  • 成人モニタリング症例の“その他の神経疾患”は脳血管内治療、特に未破裂脳動脈瘤のコイル塞栓が多かった。
  • 2018年度より小児症例は、小児用の病名コードを用いている。手術症例が上位を占めている。
  • 主病名コードは付録④および⑤を参照のこと。

成人全例

主病名コード 主病名 %
1405 手術後 消化器腫瘍 12.8
1206 手術後 心臓弁手術 5.4
1302 手術後 肺/縦隔腫瘍 5.2
1208 手術後 その他の心血管疾患 4.4
1204 手術後 大動脈瘤(解離含む)待機手術 3.3
1207 手術後 冠動脈バイパス 3.1
1505 手術後 開頭脳腫瘍手術 3.1
1213 手術後 大動脈ステント 2.8
107 非手術 急性心筋梗塞 2.6
1701 手術後 泌尿器腫瘍 2.5

成人重症

主病名コード 主病名 %
1206 手術後 心臓弁手術 7.3
1405 手術後 消化器腫瘍 6.2
1207 手術後 冠動脈バイパス 4.4
107 非手術 急性心筋梗塞 4.1
102 非手術 心停止 3.8
104 非手術 うっ血性心不全 3.6
1204 手術後 大動脈瘤(解離含む)待機手術 3.4
1208 手術後 その他の心血管疾患 3.3
1401 手術後 消化管穿孔/破裂 2.8
103 非手術 大動脈瘤/大動脈解離 2.2

モニタリング

主病名コード 主病名 %
1405 手術後 消化器腫瘍 24.5
1302 手術後 肺/縦隔腫瘍 12.6
1505 手術後 開頭脳腫瘍手術 6.4
1208 手術後 その他の心血管疾患 6.3
1701 手術後 泌尿器腫瘍 5.7
1213 手術後 大動脈ステント 5.2
1902 手術後 整形外科手術 3.5
1504 手術後 椎弓/脊髄手術 3.4
1506 手術後 その他の神経系疾患 3.3
1508 手術後 未破裂動脈瘤コイル塞栓術 3.2

小児

主病名コード 主病名 %
p1399 手術 脳神経外科手術・その他 6.3
p1699 手術 腹部外科手術・その他 4.9
p0465 非手術 肺炎 4.5
p1802 手術 脊椎固定術 3.1
p1915 手術 心室中隔欠損(VSD)閉鎖術 2.9
p1499 手術 胸部外科手術・その他 2.5
p1501 手術 アデノイド切除術/扁桃摘出術 2.4
p1301 手術 開頭術(テント上) 2.3
p1599 手術 耳鼻咽喉科手術・その他 2.2
p1899 手術 整形外科手術・その他 2.2

ICUでの治療内容

  • “48時間以内の再挿管”は、48時間以内に人工呼吸が再開された症例のうち、入室時気管切開がなく、かつ人工呼吸の再開が気管切開施行日以前である症例。
  • “間欠腎代替療法”は腹膜透析を含む。“AKIに対する腎代替療法”は間欠もしくは持続の腎代替療法が行われ、かつ慢性疾患に維持透析を含まない症例。
  • 中心静脈ラインは5割弱、動脈圧ラインは約9割の症例で留置されていた。
  • 人工呼吸は全患者の4割弱で施行されていた。
  • 気管切開は成人重症例の4%で施行され、外科的気管切開の方が経皮的よりも施行頻度が高かった。
  • ICU入室から気管切開の施行までの日数の中央値は10日であった。
  • 2018年度のJIPAD3.0から入室時気管切開およびHigh Flow Nasal Cannula (HFNC)が収集されるようになった。2019年度でもJIPAD2.0と3.0が混在するため、欠損値となっている症例が存在する(約6%)。
全症例 成人重症 モニタリング 小児
症例数, n 46805 28113 15875 2817
中心静脈ライン, n (%) 21343 (45.6) 15233 (54.2) 4938 (31.1) 1172 (41.6)
動脈圧ライン, n (%) 42589 (91.0) 25296 (90.0) 15243 (96.0) 2050 (72.8)
人工呼吸, n (%) 17529 (37.5) 14804 (52.7) 1490 (9.4) 1235 (43.8)
人工呼吸日数, median [IQR] 0.9 [0.5, 3.8] 1.1 [0.6, 4.1] 0.3 [0.1, 0.6] 1.9 [0.5, 5.7]
48時間以内の再挿管, n (%) 395 (0.8) 360 (1.3) 2 (0.0) 33 (1.2)
NPPV, n (%) 2825 (6.0) 2665 (9.5) 40 (0.3) 120 (4.3)
HFNC, n (%) 3162 (7.2) 2554 (9.7) 102 (0.7) 506 (18.2)
外科的気管切開, n (%) 880 (1.9) 829 (3.0) 1 (0.0) 50 (1.8)
経皮的気管切開, n (%) 269 (0.6) 267 (1.0) 2 (0.0) 0 (0.0)
入室~気切, median [IQR], days 10.0 [6.0, 15.0] 10.0 [6.0, 15.0] 0.0 [0.0, 0.0] 12.0 [7.0, 20.5]
IABP, n (%) 901 (1.9) 894 (3.2) 5 (0.0) 2 (0.1)
PCPS (VA-ECMO), n (%) 469 (1.0) 443 (1.6) 2 (0.0) 24 (0.9)
VV-ECMO, n (%) 123 (0.3) 114 (0.4) 3 (0.0) 6 (0.2)
間欠腎代替療法, n (%) 2037 (4.4) 1859 (6.6) 167 (1.1) 11 (0.4)
持続腎代替療法, n (%) 2518 (5.4) 2455 (8.7) 13 (0.1) 50 (1.8)
AKIに対する腎代替療法, n (%) 2109 (4.5) 2050 (7.3) 23 (0.1) 36 (1.3)
血漿交換, n (%) 273 (0.6) 165 (0.6) 42 (0.3) 66 (2.3)
PMX, n (%) 214 (0.5) 206 (0.7) 5 (0.0) 3 (0.1)
AKI: acute kidny injury, MV: mechanical ventilation, NPPV: noninvasive positive pressure ventilation, HFNC: high flow nasal cannula, IABP: intra-aortic balloon pumping, PCPS: percutaneous cardio-pulmonary support, VA: veno-arterial, VV: veno-venous, ECMO: extracorporeal membranous oxygenation, PMX: polymyxin B direct hemoperfusion.

ICU退室時および病院退院時転帰

  • ICU死亡率は3.8%、病院死亡率は8.5%だった。
  • 成人重症例に比べ小児のICUおよび病院死亡率はおよそ三分の一であった。
  • 成人重症では他院への転院が約四分の一で認められた。
  • “MVのまま病棟”とは人工呼吸器を装着しままその他病棟に生存退室した頻度であり、「ICU入室中に人工呼吸器を使用した患者のうち,人工呼吸器を装着したままその他病棟に生存退室した患者」と定義した。
全症例 成人重症 モニタリング 小児
症例数, n 46805 28113 15875 2817
ICU退室時転帰, n (%)
病棟 37816 (80.8) 20268 (72.1) 15013 (94.6) 2535 (90.0)
CCU 170 (0.4) 150 (0.5) 20 (0.1) 0 (0.0)
HCU 6195 (13.2) 5334 (19.0) 776 (4.9) 85 (3.0)
NICU 19 (0.0) 0 (0.0) 0 (0.0) 19 (0.7)
PICU 26 (0.1) 2 (0.0) 0 (0.0) 24 (0.9)
他のICU 318 (0.7) 247 (0.9) 53 (0.3) 18 (0.6)
退院 218 (0.5) 190 (0.7) 6 (0.0) 22 (0.8)
転院 283 (0.6) 218 (0.8) 7 (0.0) 58 (2.1)
死亡 1760 (3.8) 1704 (6.1) 0 (0.0) 56 (2.0)
ICU在室日数, median [IQR] 1.3 [0.8, 3.7] 2.7 [1.5, 5.1] 0.8 [0.7, 0.9] 1.8 [0.8, 5.7]
MVのまま病棟, n (%) 1632 (9.3) 1373 (9.3) 80 (5.4) 179 (14.5)
退院時転帰, n (%)
生存 34811 (74.4) 17800 (63.3) 14521 (91.5) 2490 (88.4)
転院 8027 (17.1) 6600 (23.5) 1215 (7.7) 212 (7.5)
死亡 3967 (8.5) 3713 (13.2) 139 (0.9) 115 (4.1)
在院日数, median [IQR] 21 [12, 38] 24 [14, 45] 16 [11, 26] 19 [11, 50]
CCU: coronary care unit, HCU: high care unit, PICU: pediatric intensive care unit, NICU: neonatal intensive care unit, MV: mechanical ventilation.

Australian and New Zealand Intensive Care Society (ANZICS)との比較

成人症例の背景と予後

  • ANZICSの最新のレポートである2018-19年のものを使用した。

    URL: https://www.anzics.com.au/wp-content/uploads/2020/11/2019-CORE-Report.pdf

  • 成人では、本邦の方が予定入室が多かった。

  • 今年度もAPACHE III-jによる標準化死亡比は1を大きく下回った。ANZICSはこれを理由にAustralian and New Zealand Risk of Death (ANZROD)を採用するようになっており、本邦でも独自の予測死亡率の算出が望まれ、現在Japan Risk of Death(JROD)を構築中である。

ANZICS JIPAD
症例数, n 187629 43988
年齢, median [IQR], years 65 [51, 75] 71 [60, 78]
男性, % 56.6 61.3
予定術後の予定入室, % 37.4 56.0
入室後24時間以内の人工呼吸, % 30.9 35.9
ICU在室日数, median [IQR] 1.7 [0.9, 3.1] 1.2 [0.8, 3.6]
時間外退出(18時~6時), % 14.1 5.0
再入室, % 4.4 4.7
入室経路, %
病棟 15.1 11.3
手術室 52.9 67.6
救急外来 25.9 19.9
転院直入 5.7 1.2
ICU死亡率, % 5.1 3.9
退院時死亡率, % 7.6 8.8
APACHE III
スコア, median [IQR] 47 [34, 63] 53 [40, 70]
院内予測死亡率, median [IQR], % 7.0 [2.8, 20.4]
平均予測死亡率, % 17.5
SMR 0.50
ANZROD
予測死亡率, median [IQR], % 1.7 [0.5, 6.8]
平均予測死亡率, % 7.9
SMR 0.90
SMR: Standardized mortality ratio (標準化死亡比).

各国の成人症例の疾患頻度トップ5

オーストラリア

主病名コード 主病名 %
1902 手術後 整形外科手術 5.5
1207 手術後 冠動脈バイパス 5.5
307 非手術 その他消化器疾患 4.6
1405 手術後 消化器腫瘍 3.8
1504 手術後 椎弓/脊髄手術 3.6

ニュージーランド

主病名コード 主病名 %
1207 手術後 冠動脈バイパス 7.7
1206 手術後 心臓弁手術 4.7
102 非手術 心停止 3.9
703 非手術 薬物中毒 3.7
501 非手術 敗血症 3.6

JIPAD

主病名コード 主病名 %
1405 手術後 消化器腫瘍 12.8
1206 手術後 心臓弁手術 5.4
1302 手術後 肺/縦隔腫瘍 5.2
1208 手術後 その他の心血管疾患 4.4
1204 手術後 大動脈瘤(解離含む)待機手術 3.3

小児症例の背景と予後

ANZICS JIPAD
症例数, n 12436 2817
年齢層
1歳未満, % 35.0 30.6
1歳以上5歳未満, % 28.9 30.2
5歳以上16歳未満, % 36.1 39.2
男児, % 56.7 54.1
予定術後の予定入室, % 28.2 54.2
ICU在室中の人工呼吸(NPPVを含む), % 45.6 45.7
ICU在室日数† 1.5 1.8 [0.8, 5.7]
時間外退出(18時~6時), % 10.3 3.8
再入室, % 7.1 10.6
入室経路, %
病棟 16.6 16.6
手術室 36.5 62.0
救急外来 25.2 12.0
転院直入 20.6 9.4
ICU死亡率, % 2.2 2.0
退院時死亡率, % 3.3 4.1
†ANZPICRでは中央値のみを提供
NPPV: noninvasive positive pressure ventilation, SMR: Standardized mortality ratio (標準化死亡比).

各国の小児症例の診断カテゴリー頻度トップ 5

オーストラリア・ニュージーランド

主病名 %
1 呼吸器系 31.6
2 手術後(心臓血管外科術後を除く) 23.9
3 循環器系(心臓血管外科術後を含む) 17.6
4 その他 12.4
5 神経系 8.0

JIPAD

主病名 %
1 手術後(心臓血管外科術後を除く) 47.4
2 循環器系(心臓血管外科術後を含む) 20.6
3 呼吸器系 12.0
4 神経系 7.4
5 その他 6.5
診断カテゴリーに関しては、JIPADのデータは、Australian and New Zealand Paediatric Intensive Care Registry (ANZPICR)を参照し、主病名コードを診断カテゴリーに分類した。

各国の小児症例の疾患頻度トップ 5(緊急入室)

オーストラリア・ニュージーランド

主病名 %
1 非術後 細気管支炎 15.1
2 非術後 肺炎もしくは肺臓炎 6.9
3 非術後 痙攣 6.5
4 非術後 気管支喘息 6.2
5 非術後 糖尿病性ケトアシドーシス 4.3

JIPAD

主病名 %
1 非手術 肺炎 10.9
2 非手術 けいれん 5.3
3 非手術 細気管支炎 4.2
4 非手術 頭部を含む外傷 3.2
5 非手術 上気道疾患・その他 2.7

各国の小児症例の疾患頻度トップ 5(予定入室)

オーストラリア・ニュージーランド

主病名 %
1 手術後 アデノイド切除術±扁桃摘出 6.8
2 手術後 脊椎固定術 5.9
3 手術後 心室中隔欠損症閉鎖術 3.3
4 手術後 喉頭・気管支ファイバー 3.1
5 手術後 開頭術(テント上) 2.8

JIPAD

主病名 %
1 手術 脳神経外科手術・その他 9.7
2 手術 腹部外科手術・その他 6.9
3 手術 脊椎固定術 5.4
4 手術 心室中隔欠損(VSD)閉鎖術 5.2
5 手術 アデノイド切除術/扁桃摘出術 4.2
2018年度より、JIPADの小児症例は、ANZPICRを参照した小児病名コード(辞書を参照のこと)を用いて、統計解析を行った。

ANZPICRの詳細についてはホームページを参照されたい。
URL: https://www.anzics.com.au/australian-and-new-zealand-paediatric-intensive-care-registry-anzpicr/

参加施設に対するベンチマーク情報の提供

  • 年次レポートのデータ解析の対象となった施設には、全体のデータと各施設のデータを比較したベンチマーク情報を提供する。

レポートの内容

  • 患者背景①:基本情報
  • 患者背景②:入室区分、形式、経路
  • 患者背景③:疾患群、重症度スコア
  • 頻度の高い疾患トップ10
  • ICUでの治療内容
  • ICU退室時および病院退院時転帰
  • Funnel plotによる評価:横軸に症例数、縦軸に重症度スコアによる標準化死亡比(SMR)をプロット。
SMR: standardized mortality ratio (標準化死亡比), Theta: 平均標準化死亡比.

SMR: standardized mortality ratio (標準化死亡比), Theta: 平均標準化死亡比.

SMR: standardized mortality ratio (標準化死亡比), Theta: 平均標準化死亡比.

SMR: standardized mortality ratio (標準化死亡比), Theta: 平均標準化死亡比.

SMR: standardized mortality ratio (標準化死亡比), Theta: 平均標準化死亡比.

SMR: standardized mortality ratio (標準化死亡比), Theta: 平均標準化死亡比.

SMR: standardized mortality ratio (標準化死亡比), Theta: 平均標準化死亡比.

SMR: standardized mortality ratio (標準化死亡比), Theta: 平均標準化死亡比.

SMR: standardized mortality ratio (標準化死亡比), Theta: 平均標準化死亡比.

SMR: standardized mortality ratio (標準化死亡比), Theta: 平均標準化死亡比.

重症度スコアの評価

  • 再入室例およびICUでの手技目的は除外。
  • APACHE III, II, SAPS IIは成人症例の病院死亡率、PIM2およびPIM3は小児症例のICU死亡率で評価。ただし小児のICU死亡率が低いため、病院死亡率でも評価を行った。
  • サブ解析として、成人重症例のみを対象とした評価も行った。
  • 小児は死亡率が低く、かつPIM2およびPIM3がすでに予測死亡率のため、度数分布は作成していない。

成人

成人全例 成人重症
症例数, n 41846 26451
ICU死亡, n (%) 1529 (3.7) 1529 (5.8)
病院死亡, n (%) 3375 (8.1) 3271 (12.4)
APACHE III
スコア, median [IQR] 52 [39, 69] 61 [46, 80]
予測死亡率, median [IQR], % 6.6 [2.7, 18.7] 11.5 [4.4, 31.6]
SMR 0.49 0.54
APACHE II
スコア, median [IQR] 14 [11, 18] 16 [12, 21]
予測死亡率, median [IQR], % 11.8 [6.2, 24.3] 17.7 [8.8, 36.5]
SMR 0.40 0.47
SAPS II
スコア, median [IQR] 27 [19, 39] 33 [25, 46]
予測死亡率, median [IQR], % 7.9 [3.3, 23.0] 14.0 [6.5, 37.0]
SMR 0.43 0.47
SOFA
スコア, median [IQR] 4 [2, 7] 6 [3, 8]
SMR: standardized mortality ratio (標準化死亡比).

小児

小児
症例数, n 2478
ICU死亡, n (%) 44 (1.8)
病院死亡, n (%) 76 (3.1)
PIM2
予測死亡率, median [IQR], % 0.9 [0.2, 2.2]
予測死亡率, mean (SD), % 3.5 (10.2)
SMR 0.511
(病院死亡のSMR) 0.883
PIM3
予測死亡率, median [IQR], % 0.8 [0.3, 1.8]
予測死亡率, mean (SD), % 3.1 (9.6)
SMR 0.582
(病院死亡のSMR) 1.005
pSOFA
スコア, median [IQR] 3 [1, 5]
SMR: standardized mortality ratio (標準化死亡比).
  • 全てのスコアにおいて、標準化死亡比は低値を示しており、予測死亡率を過大評価していることが分かる。ただしPIM2は成人のスコアに比べ1に近い。これらは、昨年と同様の結果であった。
  • 成人の3つのスコアの中では、APACHE III, SAPS II, APACHE IIの順に1に近くなっている。これはそれぞれのスコアが発表された時期と同じ順番である(APACHE III-j:2001年、SAPS II:1993年、APACHE II:1985年)。
  • APACHE II, III, SAPS II, SOFA, pSOFAの分布は、いずれも軽度の正の歪みをもつなだらかな分布をしていた。APACHE II, III, SAPS IIの各スコアの最頻値は昨年と同様であった。

APACHE IIIの分布

APACHE IIの分布

SAPS IIの分布

SOFAの分布

pSOFAの分布

成人重症度スコアのROC曲線:成人全例

成人重症度スコアのROC曲線:成人重症

成人重症度スコア別死亡予測のROC曲線下面積

成人全例(95% CI) 成人重症(95% CI)
APACHE III-j 0.912 (0.907 - 0.917) 0.884 (0.878 - 0.890)
APACHE II 0.888 (0.882 - 0.894) 0.858 (0.851 - 0.865)
SAPS II 0.893 (0.887 - 0.899) 0.859 (0.852 - 0.866)
CI: confidence interval.

PIM2のROC曲線(ICU死亡、病院死亡)

PIM3のROC曲線(ICU死亡、病院死亡)

PIM2およびPIM3のROC曲線下面積

ICU死亡(95% CI) 病院死亡(95% CI)
PIM2 0.934 (0.900 - 0.969) 0.882 (0.843 - 0.922)
PIM3 0.929 (0.888 - 0.970) 0.885 (0.845 - 0.926)
CI: confidence interval.
  • 標準化死亡比と同様、ROC曲線下面積もAPACHE III, SAPS II, APACHE IIの順に高値であった。
  • PIM2とPIM3の識別能に有意差は認めなかった。

ICUの利用(滞在日数)

  • 医療の質を表す別の指標として効率性がある。
  • ICUの効率的な利用も医療の質の一つといえる。
  • ANZICSのレポートでは、予測ICU滞在日数を用い標準化ICU滞在日数比を算出し、標準化死亡比と合わせた分布を調べている。
  • JIPADでは、予測ICU滞在日数を算出するモデルを構築していないため、ICU滞在日数の中央値と標準化死亡比を合わせた分布を調べた。

成人全例

成人重症

小児

SMR: standardized mortality ratio (標準化死亡比).

SMR: standardized mortality ratio (標準化死亡比).

  • 標準化死亡比と比較すると、ICU滞在日数の中央値はばらつきが大きかった。
  • 小児では、症例数が少ない施設が多く、またSMRが0の施設も多いため、ばらつきがさらに大きい。
  • Case mixの調整をしないと効率性について言及はできないが、成人も小児も施設によってICUの利用が大きく異なると考えられる。

模擬研究 

乳酸値による予後予測

  • 乳酸値は予後との関連があることが知られているが1,2、諸外国では測定されないことも珍しくなく、そのためか既存の多くの重症度スコアには含まれていない。JIPADでは2018年度より入室24時間以内の乳酸の最高値を収集するようになった。今回、2019年度年次レポートの企画として、乳酸値と予後の関連について検討した。

乳酸値の分布と退院時死亡率

ROC曲線

AUROC(95% CI)
Lactate only 0.698 (0.686 - 0.709)
APACHE III-j only 0.884 (0.877 - 0.890)
Lactate + APACHE III-j 0.885 (0.879 - 0.892)
AUROC: area under the receiver operating characteristic curve, CI: confidence interval.
  • 乳酸が高値となるほど死亡率は上昇し、15 mmol/l以上では非常に高い死亡率を示した。しかし既存の重症度スコアとの併用が予測能を改善することはなかった。

参照文献:

  1. Masevicius FD, Rubatto Birri PN, Risso Vazquez A, et al. Crit Care Med. 2017; 45:e1233-e1239.
  2. Haas SA, Lange T, Saugel B, et al. Intensive Care Med. 2016;42:202-10.

活動状況と今後の活動予定

JIPAD関連論文

年次レポート

  • 2018年度の年次レポートでは症例解析の対象となった施設数は46施設であったが、今回は57施設に増加した。2020年度は80施設近くの参加が見込まれる。登録症例数は、2021年度中に20万例を超える予定である。

インタラクティブレポート(動的レポート)の開発

  • 参加施設が様々な切り口で自由に自施設のデータを可視化出来るレポート(インタラクティブレポート)を開発中であり、近日中にリリースする予定である。さらに詳細な自施設データの評価、他施設/全国データとの比較が可能になると思われる。

JIPADデータの参加施設への提供開始

  • JIPADデータの参加施設への提供を開始し、現時点で20施設からの研究申請を頂いている。既に複数の研究が進行中である。規約やデータ利用の申請方法など詳細については以下のJIPAD webページを参照頂きたい。

    https://www.jipad.org/kiyaku

Clinical Trial Group(CTG)委員会との連携

  • 2018年より、日本集中治療学会CTG委員会と今後の連携のための協議を開始している。将来的に国内多施設研究を行う際のデータベースとしての提供を行えるようデータベースの改変なども並行して行っていく予定である。今後、参加施設をまず対象としてデータの利用を可能としていきたい。

国際レジストリとの協調

  • 米国マサチューセッツ工科大学に所属するDr. Leo Celi, ANZICSのDr. David Pilcherらと協働して国際レジストリの構築を目指し、2018年2月に第1回Datathon in Japan(以下URL)を後援した。2019年3月に第2回Datathonを東京Google Japanで開催しており、今後各国のレジストリーとの比較なども積極的に考えていきたい。国際的な共同研究提案などについては日本集中治療医学会に新設された、下記のURLの学会主導共同研究推進会議(Japanese Intensive Care Research Group, JICRG)にも御相談いただければ幸いである。

    https://www.jsicm.org/research/jicrg.html

小児集中治療委員会との協働

  • 2018年4月からPIM3および小児病名をJIPADに取り入れ、pSOFAを算出できるようにした。
  • JIPADに登録された小児症例数は年々増えており、2019年度は2817例であった。ここにはICUに収容された小児症例と小児集中治療室(PICU)に収容された小児症例が含まれる。
  • わが国では年間2万例以上の重症小児患者が発生すると試算されており、うち1万例あまりがPICUに入室している1
  • 小児集中治療委員会を中心として全国のPICUのJIPAD参画を呼びかけ、現在全国から9つのPICUが参加表明している。引き続きさらなる参加を呼びかけていく予定である。

参照文献:

  1. 日本集中治療医学会小児集中治療委員会.わが国における小児集中治療室の現状調査. 日集中医誌 2019;26:217-25.

収集項目や機能の追加・変更(予定)

  • 個人情報の関係で一部の施設で生年月日の入力が承認されないという事例が発生しているため、JIPADから生年月日をサーバーに送らない対応を行う。

  • 「送信済み」を「未」もしくは「確認済み」に一括変換する機能を追加する。

  • クエリ制度を通過していない施設のGlobal送信の制御を行う。

    (一括して10症例以上の送付を禁止するなど)

  • 警告条件の追加

    入室経路が救急外来の時、入院日 + 2日 < 入室日の場合に、警告するように変更

    入室形式が予定でかつ24時間以内に生存退室した場合、気管切開、IABP、PCPS、VV-ECMO、PMXがYesなら警告

  • 入室患者リスト画面を改善

  • ExJIPADのCSV出力機能を追加

  • ExJIPADの画面の改善

日本版Risk of Deathモデルの開発

  • ANZICSや英国のIntensive Care National Audit & Research Centre (ICNARC)は、独自の死亡予測モデルを使用しており、JIPADでも、日本の医療環境に即したモデルの構築が急務である。現在、日本版Risk of Deathモデルの開発および検証を行っており、2020年度中にJournal of Intensive Careに論文が掲載予定である。

JIPADの組織構成

ICU機能評価委員会(2021年1月1日現在)

氏名 所属 就任年
委員長 土井 松幸 浜松医科大学医学部附属病院集中治療部 2018
委員 浅賀 健彦 香川大学医学部附属病院集中治療部 2017
(五十音順) 板垣 大雅 徳島大学救急集中治療医学 2020
熊澤 淳史 堺市立総合医療センター集中治療科 2017
鈴木 武志 東海大学医学部医学科外科学系麻酔科 2015
内藤 貴基 聖マリアンナ医科大学病院救急医学 2015
新山 和也 埼玉医科大学国際医療センター看護部 2020
宮﨑 裕也 済生会川口総合病院 麻酔科 2019
外部委員 小松 康宏 群馬大学大学院医学系研究科医療の質・安全学 2017
担当理事 橋本 悟 京都府立医科大学附属病院集中治療部 2020

JIPADワーキングチーム(2021年1月1日現在)

氏名 所属 就任年
リーダー 橋本 悟 京都府立医科大学附属病院集中治療部 2017
メンバー 青木 善孝 浜松医科大学医学部附属病院集中治療部 2017
(五十音順) 一原 直昭 東京大学大学院医学系研究科医療品質評価学講座 2017
入江 洋正 倉敷中央病院麻酔科 2017
内田 雅俊 獨協医科大学救急医学講座 2017
内野 滋彦 東京慈恵医科大学付属病院集中治療部 2017
遠藤 英樹 東京大学大学院医学系研究科医療品質評価学講座 2017
大邉 寛幸 東京大学大学院公共健康医学専攻臨床疫学経済学教室 2019
岡本 洋史 聖路加国際病院集中治療科 2017
川崎 達也 静岡県立こども病院小児集中治療センター 2017
熊澤 淳史 堺市立総合医療センター集中治療科 2017
黒澤 寛史 兵庫県立こども病院小児集中治療科 2017
重光 秀信 東京医科歯科大学集中治療医学 2017
田上 隆 日本医科大学多摩永山病院救命救急センター 2017
高木 俊介 横浜市立大学医学部附属病院 集中治療部 2020
滝本 浩平 亀田総合病院集中治療科 2019
中村 智之 藤田医科大学医学部 麻酔・侵襲制御医学講座 2019
橋場 英二 弘前大学医学部附属病院集中治療部 2017
畠山 淳司 国立病院機構東京医療センター救命救急センター 2017
早川 桂 さいたま赤十字病院救急科 2020
外部協力員 徳増 裕宣 倉敷中央病院臨床研究センター 2019

JIPAD事務局

一般社団法人日本集中治療医学会
〒113-0033東京都文京区本郷3-32-7 東京ビル8F
TEL:03-3815-0589 FAX:03-3815-0585
事務担当 松野友美 このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。

JIPADサポート

ドゥウェル株式会社
〒060-0001 札幌市中央区北1条西13丁目4番地 タケダ札幌ビル3階
このメールアドレスはスパムボットから保護されています。閲覧するにはJavaScriptを有効にする必要があります。

JIPADの歩み

年月 イベント
2011年07月 データベース作成準備ワーキンググループ発足
2011年11月 ICU機能評価委員会で事業計画
2012年07月 ANZICS-COREと合意、情報提供受ける
2013年01月 パイロットスタディ開始(5施設)
2013年03月 集中治療医学会総会にて結果発表、参加の呼びかけ
2013年12月 データ辞書完成、ホームページ公開
2014年01月 システム(コアプログラム)完成
2015年03月 総会にて正式に参加の呼びかけ、サイトビジット開始
2015年10月 ANZICS-COREを訪問
2016年04月 ICNARC(イギリスのICUデータベース)を訪問
2016年11月 JIPAD2.0の開発終了、配布開始
2017年01月 2015年度年次レポート発表
2017年06月 JIPADワーキンググループ設立
2018年02月 2016年度年次レポート発表
2018年02月 第1回Datathon-Japan ANZICS APDとの比較検討
2018年03月 整備事業費によるサーバーの更新とセキュリティ強化完成
2018年04月 JIPAD3.0の開発配布開始
2019年02月 2017年度年次レポート発表(32施設)施設別ログイン可能に
2019年03月 第2回Datathon-Japan ANZICS APDとの比較検討
2019年05月 登録症例数10万例突破
2019年10月 JIPAD紹介論文がJ Crit Care掲載
2020年02月 2018年度年次レポート発表(46施設)
2020年10月 JROD開発・検証

ANZICS-COREについて

ANZICS-CORE(Australian and New Zealand Intensive Care Society, Centre for Outcome and Resource Evaluation)は、4つのレジストリから構成されている。

  • Adult Patient Database (APD):成人データベース

  • ANZICS Paediatric Intensive Care Registry (ANZPICR) :小児のデータベース

  • Critical Care Resources (CCR) Registry:ICUリソースについてのデータベース

  • Central Line Associated Bloodstream Infection (CLABSI) Registry:カテーテル関連血流感染についてのデータベース

  • JIPADはANZICS-COREと提携し、APDと原則的に共通とした主病名コードを使用している。当然ながら両国の間には医療の質などに差があるために100%同一のものとは言えないが、このことによって世界標準の重症系データベースとして通用するものといえる。ANZICS-COREは英国ICNARCや香港、シンガポールなどの諸国とも国際的な提携を行っており、今後の展開が期待される。

  • ANZICS-COREの詳細についてはホームページを参照されたい。

    URL: https://www.anzics.com.au/anzics-registries/

データ入力システム

JIPAD Local

JIPADデータベース入力システムの基本形。手入力およびCSV形式のデータ流し込みに対応している。インターネット接続後、SSL1.2通信によって安全にサーバーにデータを送付できる。

JIPAD Internal

内容的にはJIPAD Localと同等であるが、インターネット環境にない電子カルテネットワーク内で使用する。システムによっては使用しなくても構わない。
JIPAD Localと同様に手入力、CSV形式でのデータ流し込みも可能であるが、それに加えて ODBC(Open Database Connectivity)連携により直接データベースからデータを取得することもできる。暗号化、匿名化した患者データファイルを出力し(ファイル名 JIPAD Bridge)、JIPAD Localにデータを引き渡す。施設によっては患者特定ができる患者名、患者IDなどの情報をここで消去することができる。

JIPAD Global

JIPAD Localからデータを受け取るサーバー側の仕組み。解析者のみが閲覧可能であり、施設名、患者名、患者IDなどはすべて匿名化されている。さらに解析用バックアップとしてMySQLによるデータベースも構築している。

JIPADの各バージョン

Ver1.0は2014年4月に開発、不具合などの調整したVer2.0は2016年11月に配布開始し、ExJIPAD(施設でカスタマイズ可能なページ)、集中治療専門医研修施設認定申請および更新のためのPDF作成などを可能とした。2018年4月からはSOFAスコア, PIM3など新規項目を加えより使いやすいver3.0をリリースした。2019年4月には、入退院日、転帰、入室区分・形式、身長・体重など比較的入力間違いが多い項目について、入力警告・制限の機能を追加したVer3.2をリリースした。2020年4月には、基本項目とは別に施設独自の収集項目を自由に設定できるExJIPADに、収集データの出力機能入室患者リストの表示・印刷などの機能を追加したVer3.3をリリースした。現在の最新バージョンはVer3.4。

各ベンダーの対応状況

多くのベンダーがJIPADデータの出力に対応しているので、新たに重症患者管理部門システムを導入する際にはぜひ御相談いただきたい。

  • CSVデータ出力対応ベンダー

    • 日本光電:CAP2410, Prime Gaia
    • 富士フィルムメディカル:Prescient
    • フクダ電子:Mirrel
    • 富士通:EG-MAIN GX(重症系部門システム)
    • ソフトウェアサービス:Eカルテ
  • ODBCデータ連携対応ベンダー

    • PHILIPS:PIMS, ACSYS

データ精度維持のための活動

サイトビジット

  • 目的:
    1. 各施設の状況を理解することにより、データの質を維持し、負担をできるかぎり減らせるような情報提供を行うこと
    2. 各施設のシステムの不具合など要望を直に収集すること
    3. ”顔見知り”になり以後のコミュニケーションが円滑になることること
  • 具体的内容:
    1. 朝の回診やカンファレンスに参加
    2. 使用している入力システムや、実際に入力されているところを拝見
    3. JIPADの運用に関する提案、あれば質問に回答
  • 実績:
    1. 2015年3月から開始、2020年12月現在で68ヶ所を訪問

クエリ制度

  • 参加施設より10例ずつデータをアップ
  • 管理者側でデータ内容を確認、入力ミスなどのコメントを返信
  • 参加施設はコメント内容を確認、必要であればデータを修正して再アップ
  • 指摘内容を参考に、次の10例のデータ入力を行う
  • 10例全てで入力ミスがなくなるまでこのプロセスを継続し、その後は自由にデータをアップ

不定期チェック

  • クエリ制度終了後の施設に対し、数ヶ月に一度、10例をランダムに選択し、入力ミスなどについてコメントを送信している。
  • これにより、継続的なデータ精度の維持を実現している。

Memo:ANZICSやICNARCでもデータ入力の点検を行なっている(例えば人的余裕のあるICNARCでは原則全例をチェックしている)。

  • クエリ制度を実際に適応した施設では、ほとんどの場合で50-60症例ほどの試行入力で基本的な間違いが劇的に減少する。主たる入力者が交代した場合は原則としてこの制度を繰り返すことでデータの質を担保できる。
  • 本来、データの精度を高めることを目的としてクエリ制度を導入しているが、これまでの経験では、この制度によって人的な入力ミスの指摘以外にもその施設の採用しているCSV出力の設計ミスが指摘できたこともある。

データ収集のピットフォール

  • 今後のデータ収集の参考として、クエリ制度において多く見られた初期の入力間違いをまとめておく。より詳細なルールについてはデータ辞書を参照のこと。
  • どの主病名コードを選択すれば良いかわかにくいものや問い合わせが多くあったものを、この章の最後に表に記した。
  • データ収集シートを付録①に添付。

入室形式

  • CVC挿入やカルディオバージョンなどのためのICU入室で、24時間以内に退室する場合は“ICUでの手技”を選択する。手技の目的で入室したが、その後治療が必要となり24時間以上滞在することになった場合には“緊急”を選択する。
  • 予定手術の術前コントロール目的などであらかじめ入室日を決めてICUに入室する場合は“予定”を選択する。

入室経路

  • 透視室/心カテ室/CT・MRI/内視鏡室などからICUに入室した場合は、それ以前にいた場所(“病棟”や“救急外来”など)を選択する。これらの場所で全身麻酔下に行われた手術が行われた場合には“手術室”を選択する。
  • ここでいう全身麻酔とは「該当手技のために人工呼吸器を使用した」とする。麻酔器を使用したかどうかは問わない。
  • 脳血管や動脈瘤の血管内治療は同様の手技が血管撮影室で行われることがあるため、原則的に手術として扱う。心カテ室におけるPCIなどについては非手術として扱う。
  • 入室区分が予定手術の場合、入室経路はほとんどの症例で手術室になる。

緊急コール

  • コードブルーおよびRRT/METは、各施設での定義に従う形で区別する。

心停止蘇生後

  • 心停止に対し蘇生処置を行った場合に選択する。

病名テキスト

  • 端的に、かつ何故ICU入室となったかがわかるように心がける。できる限り、呼吸不全などのような症候名のみではなく原因疾患を記載する。
  • 主病名の“心停止”は最優先される。例えば、病棟で肺塞栓により心停止した場合、主病名欄に“心停止蘇生後、肺塞栓”などと記載する。
  • 慢性疾患がある場合には、そのことを病名テキストに記しておくと、あとで見たときにわかりやすいかもしれない。

主病名コード

  • 前述のように主病名コードの“心停止”は最優先されるため、その場合には主病名コードは“心停止”を選択し、心停止した原疾患は副病名コードで選択する。
  • “心停止”を選択すべきものとしては、ICU入室理由が心停止であることが明らかな場合、ICU入室時には安定しているが、ICU入室前に致死的不整脈が原因で一旦はCPRを要した場合、院外心停止でCPRを要した場合などが挙げられる。
  • 処置中のごく軽微な心停止(1サイクル以内程度のCPR)に関しては、主病名コードは原疾患を記載する。例えば急性心筋梗塞に対するPCI中や誤嚥性肺炎に対する処置中に心停止して数秒間CPRを行ったあるいは自然復帰したような場合は、主病名コードは“急性心筋梗塞”“誤嚥性肺炎”などとする。
  • “敗血症”もしくは“敗血症性ショック”が選択されるのは、主病名コードに記載されていない感染性疾患(カテーテル感染など)もしくは原因不明の場合のみである。
  • 急性腎不全や急性腎傷害は、それだけでICUに入室することは少ないため、それらによってもたらされた所見や症状を病名テキストおよび主病名コードで入力する。例えば、“急性腎傷害による高カリウム血症”などである。
  • 大動脈瘤や大動脈解離の術後入室の場合、緊急手術症例では急性大動脈解離(1209)もしくは大動脈瘤破裂(1210)を、それ以外の場合は大動脈瘤(解離含む)待機手術(1204)もしくは大動脈ステント(1213)を選択する。大動脈解離もしくは大動脈瘤破裂症例における緊急手術において、大動脈ステントが使用された場合でも大動脈ステント(1213)は選択しない。切迫破裂やエンドリークに対しては、緊急手術の定義に当てはまらない場合は、大動脈瘤(解離含む)待機手術(1204)もしくは大動脈ステント(1213)を選択する。
  • JIPAD辞書にANZICS-APDで使用されている病名サブコード表が添付されており、それぞれの主病名コードが具体的にどんな疾患を含むかが不明確な場合には参考になる。ただしサブコードの入力は不要である。

慢性疾患

  • 慢性疾患は入院時点以前の状態であり、例えば心不全でICUに入室したとしても、今回の入院以前の状態がNYHA IV度でなければ心不全は選択されない。
  • また、もともと呼吸不全はないが、前医で肺炎に対して気管挿管され、転院直入でICUに入室した場合は、ICU入室時点では人工呼吸器を使用しているが、今回の肺炎発症以前には呼吸不全ではないため、呼吸不全は選択されない。心不全や免疫抑制についても同様である。
  • ステロイド内服中の患者すべてで免疫抑制が“Yes”になるわけではなく、プレドニゾロン換算で0.375mg/kg/日以上の場合に“Yes”となる。
  • 転移性肺腫瘍や転移性肝腫瘍などの術後で、ICU入室時には転移巣や原発巣が除去されていても、これらの場合には癌転移は“Yes”を選択する。
  • 癌の腹膜播種や胸膜播種は、癌転移は“Yes”を選択する。

ICU在室中の治療

  • 気管切開は手技が今回のICU在室中に行われた場合のみ“Yes”を選択し、単に気管切開チューブが留置されている状態で入室した場合(例:喉頭癌に対する手術中に気管切開された後にICU入室)は“No”を選択する。
  • ICU入室前に人工呼吸が行われていた場合(術後など)は、開始時刻はICU入室時になる。同様に、人工呼吸のままICU退室した場合は、終了時刻はICU退室時になる。特に患者情報システムからの自動取り込みを行うと、時間が不正確になることが少なくないので注意が必要である。

ICU退室日時

  • ICUから死亡退室した場合、退室時刻は死亡時刻であり、ご遺体がICUから出た時間ではない。

成人重症度スコア

  • 急性腎傷害はAPACHEスコアで使われている定義(Cr≥1.5mg/dlかつ尿量>410ml/24h)を満たしたときのみ“Yes”となる。
  • 患者情報システムで不正確に記録された動脈圧や呼吸数は、自動取り込みでは間違ったままになるため手入力による修正が必要になる。まず記録を正確に行うことが重要である。
  • 血液ガスと生化学検査の両方で測定されるNa、K、Gluはどちらも使用し、最悪値を入力する。ヘマトクリットは多くの血液ガス分析装置では測定されず計算されており、使用しない。
  • 低体温療法など、機器により36℃を下回るように体温コントロールが行われた場合は、その体温は使用しない。
  • GCSは麻酔や鎮静剤が投与された場合は薬剤がなかったとして推測する。その場合、鎮静前の状態が参考になる。ただし薬物中毒の場合は例外で、観察されたGCSをそのまま記載する。また浮腫により開眼できない場合も同様に推測する。予定手術の術後などでは多くの症例ではE4V5M6となるはずである。また、APACHE IIIで評価不能となるGCSの組み合わせがあるので、データ辞書を参考にすること。
  • ECMO/PCPSを施行中のFiO2は、各施設・各症例によって判断してよい(人工呼吸器のFiO2を選択する、ECMO/PCPSと人工呼吸器のどちらか高い方を選択する、患者の状態や採血部位によって臨床的に判断する、など)。
  • ICU入室後24時間以内に心停止もしくは死亡した場合は、脈拍・収縮期血圧・平均血圧・拡張期血圧・呼吸数の最低値は、すべて“0”を記載する。

小児用重症度スコア

  • 24時間の最悪値を使用する成人重症度スコアと異なり、入室1時間以内の最初の測定値を使用する。
  • 「術後の回復目的」には、放射線科的手技や心臓カテーテル検査を含む。「人工心肺使用後」で“Yes”を選択した患者では、「術後の回復目的」も必ず“Yes”を選択する。
  • 高リスク診断名の「7:左心低形成症候群」については、新生児期あるいはそれ以降でもNorwood手術あるいはそれと同等の手術を必要とする場合には選択する。また、過去に診断あるいは治療されていれば、ICU入室時点で根治されていても選択する。

その他

  • まれなケースとして、脳死と宣告された後にドナー管理目的で入室した症例は、データ登録の対象外とする。

表 主病名コードで、わかりにくいものや問い合わせが多くあったもの

病名 非手術or手術後 疾患群 コード:主病名
ア行
悪性高熱症 非手術 代謝性 704:その他の代謝性疾患
悪性症候群 非手術 代謝性 704:その他の代謝性疾患
アナフィラキシーショック 非手術 心血管 109:その他の心疾患
一酸化炭素(CO)中毒 非手術 代謝性 703:薬物中毒
胃瘻造設術 手術後 消化器 1408:その他の消化器疾患
壊死性筋膜炎(手術あり) 手術後 筋骨皮膚 1904:軟部組織感染
カ行
川崎病 非手術 筋骨皮膚 1101:筋骨皮膚疾患(膠原病含む)
気道狭窄(急性喉頭蓋炎、抜管後浮腫、異物など) 非手術 呼吸器 208:気道閉塞
急性腎不全 非手術 代謝性など 704:その他の代謝性疾患など
眼科手術 手術後 神経系 1506:その他の神経系疾患
経カテーテル大動脈弁留置術(TAVI、TAVR) 手術後 心血管 1208:その他の心血管疾患
頸動脈ステント留置 手術後 心血管 1214:内頚動脈ステント
後腹膜腫瘍に対する手術 手術後 消化器 1405:消化器腫瘍
泌尿生殖器など 1701:泌尿器腫瘍
サ行
三半規管に関する手術 手術後 神経系 1506:その他の神経系疾患
耳下腺腫瘍術後 手術後 呼吸器 1303:口腔/咽喉頭/鼻腔/気管の腫瘍
試験開腹術 手術後 消化器 1405:消化器腫瘍
1408:その他の消化器疾患
泌尿生殖器 1701:泌尿器腫瘍
産婦人科など 1803:その他の婦人科疾患など
シャント手術(血液透析用) 手術後 心血管 1202:末梢血管疾患
食道静脈瘤破裂 非手術 消化器 303:消化管-門脈圧亢進
生体移植ドナー 消化器 307:その他の消化器疾患
泌尿生殖器など 901:泌尿器疾患など
脊椎・脊髄手術 手術後 神経系 1504:椎弓/脊髄手術
タ行
体温異常 非手術 代謝性 704:その他の代謝性疾患
電解質異常 非手術 代謝性 704:その他の代謝性疾患
ナ行
乳腺に関する手術 手術後 筋骨皮膚 1903:形成/皮膚手術
熱中症 非手術 代謝性 704:その他の代謝性疾患
ハ行
鼻出血 非手術 呼吸器 211:その他の呼吸器疾患
手術後 呼吸器 1304:その他の呼吸器疾患
腹部刺創 非手術 外傷 602:頭部を含まない多発外傷
手術後 外傷 1602:頭部を含まない多発外傷
蛇咬傷(マムシ、ハブなど) 非手術 代謝性 703:薬物中毒
マ行
もやもや病に対するバイパス術 手術後 神経系 1506:その他の神経系疾患
その他
外傷か整形外科疾患か迷う症例(大腿骨頚部骨折などの手術後) 手術後 緊急手術は外傷 1602:頭部を含まない外傷
予定手術は筋骨皮膚 1902:整形外科手術
肝硬変を伴わない胃潰瘍などによる上部消化管出血 非手術 消化器 305:消化管出血-上部/部位不明
消化管腫瘍によるイレウスに対する手術 手術後 消化管 どちらの病態がメインであるかで選択する。イレウスに対する手術であれば、1404:消化管閉塞。イレウス症状を伴った腫瘍に対する手術であれば1405:消化管腫瘍。
消化管手術後の縫合不全に対する手術 手術後 消化管 1408:その他の消化管疾患

 

付録

付録①:データ収集シート

付録②:データ登録施設

  • 2020年12月時点で70病院、79施設がデータ登録中。
施設名 データ登録開始
1 京都府立医科大学附属病院 ICU 2015年03月
2 京都府立医科大学附属病院 PICU 2015年03月
3 徳島大学病院 救急・集中治療部 2015年03月
4 東京慈恵会医科大学附属病院 集中治療部 2015年04月
5 奈良県立医科大学 集中治療部 2015年04月
6 倉敷中央病院 EICU 2015年04月
7 国立病院機構熊本医療センター 集中治療室 2015年05月
8 和歌山県立医科大学 救急集中治療部 2015年05月
9 倉敷中央病院 集中医療センター 2015年05月
10 弘前大学医学部附属病院 集中治療部 2015年06月
11 慶應義塾大学病院 総合集中治療室 2015年06月
12 藤田医科大学病院 ICU 2015年06月
13 諏訪赤十字病院 ICU 2015年08月
14 東京ベイ浦安市川医療センター ICU 2016年03月
15 東京慈恵会医大附属柏病院 集中治療部門 2016年03月
16 獨協医科大学 救急医学講座 2016年04月
17 岐阜大学医学部附属病院 高次救命治療センター 2016年05月
18 自治医大さいたま医療センター 集中治療部 2016年05月
19 福山市民病院 中央手術部集中治療室 2016年05月
20 横浜市立みなと赤十字病院 ICU 2016年06月
21 中東遠総合医療センター ICU・CCUセンター 2016年08月
22 神戸大学医学部附属病院 集中治療部 2016年08月
23 春日井市民病院 集中治療部 2016年08月
24 福山市民病院 救命救急センター 2016年08月
25 社会医療法人雪の聖母会聖マリア病院 E-ICU 2016年08月
26 社会医療法人雪の聖母会聖マリア病院 ICU 2016年08月
27 JA広島総合病院 救急・集中治療科 2016年09月
28 鹿児島大学病院 2016年11月
29 杏林大学病院 中央集中治療室 2016年11月
30 順天堂大学医学部附属順天堂医院 集中治療室 2016年12月
31 大阪大学医学部附属病院 集中治療部 2016年12月
32 奈良県立医科大学 高度救命救急センター 2017年01月
33 堺市立総合医療センター 集中治療科 2017年02月
34 新百合ヶ丘総合病院 集中治療室 2017年02月
35 健和会大手町病院 集中治療室 2017年02月
36 大阪府立急性期・総合医療センター 集中治療部 2017年02月
37 鳥取大学医学部附属病院 高次集中治療部 2017年04月
38 関西医科大学枚方病院 総合集中治療部 2017年04月
39 神戸市立医療センター中央市民病院 EICU 2017年05月
40 神戸市立医療センター中央市民病院 GICU 2017年05月
41 広島大学病院 救急集中治療部 2017年06月
42 香川大学附属病院医学部附属病院 集中治療部 2017年06月
43 国立病院機構大阪医療センター 集中治療部 2017年06月
44 仙台厚生病院 集中治療センター CCU・ICU 2017年08月
45 沖縄県立中部病院 集中治療部 2017年09月
46 日本医大千葉北総病院 集中治療部 2017年09月
47 群馬大学医学部附属病院 集中治療部 2017年10月
48 静岡県立こども病院 小児集中治療センター 2018年01月
49 横須賀市立うわまち病院 特定集中治療室 2018年01月
50 京都医療センター 麻酔科(院内ICU) 2018年03月
51 松戸市立総合医療センター 救命救急センター 2018年03月
52 高松赤十字病院 ICU 2018年04月
53 静岡県立総合病院 集中治療センター 2018年05月
54 滋賀医科大学医学部附属病院 救急・集中治療部 2018年06月
55 埼玉医科大学国際医療センター 集中治療科 2018年07月
56 東京医科歯科大学医学部附属病院 集中治療部 2018年09月
57 大分大学医学部附属病院 集中治療部 2018年10月
58 藤田医科大学病院救命 ICU 2018年12月
59 山形大学医学部附属病院 高度集中治療センター 2019年02月
60 東京慈恵会医科大学附属病院 PICU 2019年02月
61 兵庫県立こども病院 PICU 2019年04月
62 名古屋大学医学部附属病院 外科系集中治療部 2019年04月
63 沖縄徳洲会 中部徳洲会病院 集中治療部 2019年04月
64 さいたま赤十字病院 高度救命救急センター・ICU 2019年06月
65 名古屋第二赤十字病院 麻酔・集中治療部 2019年06月
66 聖マリアンナ医科大学病院 救命救急センター 2019年06月
67 浜松医科大学医学部附属病院 集中治療部 2019年08月
68 旭川赤十字病院 救命救急センター 2019年08月
69 飯塚病院 集中治療部 2020年01月
70 香川大学医学部附属病院 救命救急センターICU 2020年01月
71 金沢大学附属病院 集中治療部 2020年03月
72 国立病院機構東京医療センター 救命救急センター 2020年03月
73 聖路加国際病院 集中治療科 2020年05月
74 新潟大学医歯学総合病院 高度救命救急センター・集中治療部 2020年06月
75 近江八幡市立総合医療センター ICU 2020年06月
76 一宮西病院 麻酔科・集中治療部 2020年07月
77 松江赤十字病院 集中治療科 2020年07月
78 榊原記念病院 集中治療部 2020年09月
79 京都大学医学部附属病院 集中治療部 2020年12月

付録③:慢性疾患の定義

疾患名 スコア 定義
AIDS II, III, S HIV陽性で、AIDSの定義を満たす合併症がある。
心不全 II NYHA IV:安静時もしくは非常に軽度の労作で症状が出現。
呼吸不全 II 証明された慢性の低酸素、高二酸化炭素、二次性多血症、重度の肺高血圧、人工呼吸器依存。
肝不全 II, III 下記の肝硬変があり、かつ黄疸/腹水/上部消化管出血/肝性脳症の既往がある。
肝硬変 II, III 肝硬変になる原因があって門脈圧亢進症状(食道静脈瘤など)があるか、生検にて証明されている。機能している移植肝を持っている場合は含まない。
白血病/  多発性骨髄腫 II, III, S 過去5年以内の既往。白血病は急性/慢性、骨髄性/リンパ性を問わない。
リンパ腫 II, III, S 過去5年以内の既往。
癌転移 II, III, S 固形癌の遠隔転移。所属リンパ節や浸潤は含まれない。
免疫抑制 II, III 6ヶ月以内に以下の治療を受けている:免疫抑制剤/化学療法/放射線療法/ステロイド(プレドニゾロン換算で0.375mg/kg/日以上)。
維持透析 II 血液透析もしくは腹膜透析が3ヶ月以上前から導入。
II: APACHE II, III: APACHE III, S: SAPS II.
  • 慢性疾患はICU入室以前の状態であり、例えば心不全でICU入室したとしても、今回の入院以前の状態がNYHA IV度でなければ心不全は選択されない。
  • APACHE IIにはAIDS、白血病/多発性骨髄腫、リンパ腫、癌転移という項目はないが、免疫抑制の定義に含まれると考えられるため、これらの項目にIIを記載している。
  • APACHE IIとAPACHE IIIの肝不全の定義には若干の差異があり、またAPACHE IIIでは肝硬変も追加されている。そのため、肝不全の定義はAPACHE IIIのものを用い、肝硬変もAPACHE IIの肝不全の定義に含めている。

付録④:主病名コード表-非手術

疾患群 主病名 Code
心血管 心原性ショック 101
心停止 102
大動脈瘤/大動脈解離 103
うっ血性心不全 104
末梢血管疾患 105
リズム異常 106
急性心筋梗塞 107
高血圧緊急症 108
心筋症 110
不安定狭心症 111
その他の心疾患 109
呼吸器 誤嚥性肺炎 201
呼吸器腫瘍(咽頭/気管含む) 202
呼吸停止 203
非心原性肺水腫/ARDS 204
慢性閉塞性肺疾患 206
肺塞栓 207
気道閉塞 208
喘息 209
真菌性/原虫性肺炎 210
細菌性肺炎 212
ウイルス性肺炎 213
その他の呼吸器疾患 211
消化器 肝不全 301
消化管出血ー門脈圧亢進 303
消化管出血ー上部/部位不明 305
消化管出血ー下部 306
消化管穿孔/破裂 308
消化管閉塞 309
消化管虚血 310
膵炎 311
消化器腫瘍 312
その他の消化器の炎症/感染 313
その他の消化器疾患 307
神経系 脳内出血 401
くも膜下出血 402
脳梗塞 403
神経系感染 404
神経系腫瘍 405
神経筋疾患 406
てんかん/痙攣 407
硬膜外/硬膜下血腫 409
意識障害 410
その他の神経系疾患 408
敗血症 敗血症 501
尿路感染による敗血症 502
敗血症性ショック 503
尿路感染による敗血症性ショック 504
外傷 頭部を含む外傷 601
頭部を含まない外傷 602
熱傷 603
脊髄を含む多発外傷 604
単独頸髄損傷 605
代謝性 代謝性意識障害 701
糖尿病性ケトアシドーシス 702
薬物中毒 703
その他の代謝性疾患 704
血液疾患 凝固異常/好中球減少/血小板減少 801
その他の血液疾患 802
泌尿生殖器 泌尿器疾患 901
子癇/妊娠高血圧腎症 902
産後出血 903
筋骨皮膚 筋骨皮膚疾患(膠原病含む) 1101
蜂窩織炎/軟部組織感染 1102
その他内科 その他の内科系疾患* 1002

*:その他の内科系疾患を主病名コードに選択すると、予測死亡率が計算されないため、より適切と思われる病名がある場合は、そちらを選択する。

付録⑤:主病名コード表-手術後

疾患群 主病名 Code
心血管 末梢血管疾患 1202
末梢動脈バイパス 1203
大動脈瘤(解離含む)待機手術 1204
頸動脈内膜摘除術 1205
心臓弁手術 1206
冠動脈バイパス 1207
急性大動脈解離 1209
大動脈瘤破裂 1210
大動脈大腿動脈バイパス 1211
冠動脈バイパス+弁手術 1212
大動脈ステント 1213
内頚動脈ステント 1214
その他の心血管疾患 1208
呼吸器 呼吸器感染 1301
肺/縦隔腫瘍 1302
口腔/咽喉頭/鼻腔/気管の腫瘍 1303
その他の呼吸器疾患 1304
消化器 消化管穿孔/破裂 1401
消化管出血 1403
消化管閉塞 1404
消化器腫瘍 1405
胆嚢炎/胆管炎 1406
肝移植 1407
瘻/膿瘍手術 1409
消化管虚血部位切除 1410
膵炎 1411
腹膜炎 1412
その他の消化器の炎症/感染 1413
その他の消化器疾患 1408
神経系 脳内出血 1501
硬膜下/硬膜外血腫 1502
くも膜下出血 1503
椎弓/脊髄手術 1504
開頭脳腫瘍手術 1505
その他の神経系疾患 1506
未破裂動脈瘤クリッピング術 1507
未破裂動脈瘤コイル塞栓術 1508
脳梗塞 1509
外傷 頭部を含む外傷 1601
頭部を含まない外傷 1602
熱傷 1603
脊髄を含む多発外傷 1604
単独頸髄損傷 1605
泌尿生殖器 泌尿器腫瘍 1701
その他の泌尿器疾患 1703
腎移植 1704
骨盤内手術 1705
産婦人科 子宮摘出術 1801
妊娠関連疾患 1802
その他の婦人科疾患 1803
筋骨皮膚 整形外科手術 1902
形成/皮膚手術 1903
軟部組織感染 1904
血液疾患 血液疾患 2101
代謝性 代謝性疾患 2201

付録⑥:感染症コード表(感染症解析時の定義)

コード 疾患群 疾患名
[ 非手術 ]
201 呼吸器 誤嚥性肺炎
210 呼吸器 真菌性/原虫性肺炎
212 呼吸器 細菌性肺炎
213 呼吸器 ウイルス性肺炎
308 消化器 消化管穿孔/破裂
313 消化器 その他の消化器の炎症/感染
404 神経系 神経系感染
501 敗血症 敗血症
502 敗血症 尿路感染による敗血症
503 敗血症 敗血症性ショック
504 敗血症 尿路感染による敗血症性ショック
1102 筋骨皮膚 蜂窩織炎/軟部組織感染
[ 手術 ]
1301 呼吸器 呼吸器感染
1401 消化器 消化管穿孔/破裂
1406 消化器 胆嚢炎/胆管炎
1409 消化器 瘻/膿瘍手術
1412 消化器 腹膜炎
1904 筋骨皮膚 軟部組織感染

感染症解析時の定義:

  • 感染症コード表に含まれるコードが主病名コードとして登録されている。
  • 副病名に敗血症(501)もしくは敗血症性ショック(503)が登録されている。

※感染症を含む主病名コードのうち、感染症としての登録頻度が低い主病名コードは上記、感染症コード表に含めない。例えば、その他の心疾患(109)に感染性心内膜炎が含まれるが、感染症以外の疾患の方が多く含まれるため感染症コードとして含めない。

※副病名に感染症コードが登録されている場合、主たる入室理由が感染症でない場合が多いため、感染症として含めない。



JIPAD年次レポート2019年度 ver.1.10
発行日:2021年2月1日

発行者:一般社団法人 日本集中治療医学会 ICU機能評価委員会
〒113-0033東京都文京区本郷3-32-7東京ビル8F
PHONE:03-3815-0589 FAX:03-3815-0585

作成担当:日本集中治療医学会 ICU機能評価委員会

このウェブサイトは、利用者への利便性向上を目的としてCookieを使用しています。
サイト利用を継続することにより、Cookieの使用に同意するものとします。詳細はプライバシーポリシーをご覧ください。
閉じる