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過去のレポート(2017年度版)

08重症度スコアの評価
  • 再入室例および ICU での手技目的は除外。
  • APACHE III, II, SAPS II は成人症例の病院死亡率、PIM2 は小児症例の ICU 死亡率で評価。ただし小児の ICU 死亡率が低いため、病院死亡率でも評価を行った。
  • サブ解析として、成人重症例のみを対象とした評価も行った。
  • 小児は死亡率が低く、かつ PIM2 がすでに予測死亡率のため、度数分布は作成していない。
  成人全例 成人重症 小児
症例数, n 24,615 14,386 1,132
ICU死亡, n (%) 891 (3.6) 891 (6.2) 25 (2.2)
病院死亡,n (%) 1,886 (7.7) 1,810 (12.6) 36 (3.2)
APACHE IIIスコア 50 [38,66] 59 [45,78] -
予測死亡率,% 6.0 [3.0,17.0] 11.0 [4.0,30.0] -
SMR 0.498 0.561 -
APACHE IIスコア 13 [10,17] 15 [12,21] -
予測死亡率,% 10.9 [6.0,21.7] 16.7 [8.5,34.8] -
SMR 0.410 0.491 -
SAPS IIスコア 26 [18,37] 33 [25,45] -
予測死亡率,% 7.2 [2.9,19.6] 14.0 [6.5,34.8] -
SMR 0.452 0.496 -
PIM2予測死亡率,% - - 0.8 [0.2,2.1]
SMR - - 0.666
(病院死亡のSMR) - - 0.959
*中央値 [25th, 75th]
SMR: Standardized mortality ratio(標準化死亡比).
  • 全てのスコアにおいて、標準化死亡比は低値を示しており、死亡予測を過大評価していることが分かる。ただしPIM2 は成人のスコアに比べ1 に近い。これらは昨年と同様の結果であった。
  • 成人の3 つのスコアの中では、APACHE III, SAPS II, APACHE II の順に1 に近くなっている。これはそれぞれのスコアが発表された時期と同じ順番である(APACHE III-j:2001 年、SAPS II:1993 年、APACHE II:1985 年)。
  • APACHE II, III, SAPSII の分布は、いずれも軽度の正の歪みをもつなだらかな分布をしていた。各スコアの最頻値は昨年と同様であった。
APACHE III スコアの分布
APACHE II スコアの分布
SAPS II スコアの分布
成人重症度スコアの ROC 曲線:成人全例
成人重症度スコアの ROC 曲線:成人重症例
成人重症度スコア別死亡予測の ROC 曲線下面積
  成人全例(95% CI) 成人重症(95% CI)
APACHE III-j 0.914 (0.907 - 0.921) 0.888 (0.879 - 0.896)
APACHE II 0.890 (0.882 - 0.898) 0.856 (0.847 - 0.866)
SAPS II 0.896 (0.888 - 0.903) 0.859 (0.850 - 0.869)
CI: confidence interval
PIM2 の ROC 曲線(ICU 死亡、病院死亡)
PIM2 の ROC 曲線下面積
  小児(95% CI)
ICU死亡 0.919 (0.869 - 0.969)
病院死亡 0.857 (0.781 - 0.934)
CI: confidence interval
  • 標準化死亡比と同様、ROC 曲線下面積もAPACHE III, SAPS II, APACHE II の順に高値であった。
  • これらは昨年と同様の結果であった。
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