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過去のレポート(2016年度版)

08重症度スコアの評価
  • 再入室例および ICU での手技目的は除外。
  • APACHE III, II, SAPS II は成人症例の病院死亡率、PIM2 は小児症例の ICU 死亡率で評価。ただし小児の ICU 死亡率が低いため、病院死亡率でも評価を行った。
  • サブ解析として、成人重症例のみを対象とした評価も行った。
  • 小児は死亡率が低く、かつ PIM2 がすでに予測死亡率のため、度数分布は作成していない。
  成人全例 成人重症 小児
症例数, n 14,391 8,303 793
ICU死亡, n (%) 473 (3.3) 473 (5.7) 26 (3.3)
病院死亡, n (%) 1,021 (7.1) 978 (11.8) 39 (4.9)
APACHE IIIスコア* 50 [38, 66] 60 [45, 78]
予測死亡率*, % 5.9 [2.5, 16.1] 11.0 [4.3, 29.2]
SMR 0.444 0.529
APACHE IIスコア* 13 [10, 17] 15 [12, 21]
予測死亡率*, % 10.8 [6.0, 21.2] 16.5 [8.4, 34.5]
SMR 0.361 0.461
SAPS IIスコア* 26 [18, 37] 33 [25, 45]
予測死亡率*, % 7.2 [2.9, 19.6] 14.0 [6.5, 34.8]
SMR 0.404 0.463
PIM2予測死亡率*, % 1.0 [0.3, 2.2]
SMR 0.836
(病院死亡のSMR) 1.244
*中央値 [25th, 75th]
SMR: Standardized mortality ratio(標準化死亡比).
  • 全てのスコアにおいて、SMR は低値を示しており、死亡予測を過大評価していることが分かる。ただし PIM2 は成人のスコアに比べ 1 に近い。これらは昨年と同様の結果であった。
  • 成人の 3 つのスコアの中では、APACHE III, SAPS II, APACHE II の順に 1 に近くなっている。これはそれぞれのスコアが発表された時期と同じ順番である(APACHE III-j:2001 年、SAPS II:1993 年、APACHE II:1985 年)。
  • APACHE II, III, SAPSII の分布は、いずれも軽度の正の歪みをもつなだらかな分布をしていた。各スコアの最頻値は昨年と同様であった。
APACHE III スコアの分布
APACHE II スコアの分布
SAPS II スコアの分布
成人重症度スコアの ROC 曲線:成人全例
成人重症度スコアの ROC 曲線:成人重症例
成人重症度スコア別死亡予測の ROC 曲線下面積
  成人全例(95% CI) 成人重症(95% CI)
APACHE III-j 0.926 (0.918 - 0.934) 0.903 (0.894 - 0.913)
APACHE II 0.893 (0.882 - 0.904) 0.864 (0.851 - 0.877)
SAPS II 0.905 (0.895 - 0.915) 0.875 (0.863 - 0.887
CI: confidence interval
PIM2 の ROC 曲線(ICU 死亡、病院死亡)
PIM2 の ROC 曲線下面積
  小児(95% CI)
ICU死亡 0.859 (0.782 - 0.936)
病院死亡 0.866 (0.802 - 0.931)
CI: confidence interval
  • SMRと同様、ROC曲線下面積もAPACHE III, SAPS II, APACHE IIの順に高値であり、すべての比較検定においてP<0.05であった。
  • これらは昨年と同様の結果であった。
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